【課題】海外で持ち出されるリスクを排除したい

海外子会社との共同設計作業を行うにあたり、日本国内の本社ファイルサーバーを利用させたい。ファイルサーバーで、製品設計の技術書(PDF)を共有しているが、海外から利用する際にそのまま社外へ持ち出されてしまうリスクを排除したい。
国内では閲覧して印刷は許可するがファイル保存は禁止、海外からは閲覧のみ許可で他は一切禁止と、利用者によって利用権限を分けたい。
【選定ポイント】利用対象によって利用権限を変更できることと、多言語対応
選定ポイントは、本社/海外子会社では、技術書(PDF)の利用権限(禁止事項)を変えられることが重要でした。本社では印刷する利用場面がありますが、海外子会社では閲覧だけに止めておきたいと考えていました。
ほかには、海外子会社の社員は日本語を使えないものがほとんどのため、ソフトウェアが多言語対応していることは必須条件でした。
【決め手】利用制限を変えられる機能性と、管理面のスムーズさ

決定ポイントは、国内ファイルサーバー上の技術書(PDF)に国内/海外で利用制限を変えられる機能性です。海外子会社のPCには、ファイルコピー/保存禁止、画面に表示されたデータのコピー禁止、印刷禁止、画面キャプチャー/プリントスクリーン禁止と、情報漏洩につながる操作をすべて禁止の保護ポリシーを設定できました。国内本社PCには、ファイル持ち出しリスクを考え、ファイルコピー/保存を禁止にする保護ポリシーを設定しました。
また機能性だけでなく管理面のしやすさも考慮すべきポイントです。国内本社/海外子会社の全パソコンはネットワークで一元管理していますので、ネットワークを通じて国内管理者側から海外PCへインストールできることが必要でした。コプリガードは、保護ツールの自動インストーラーが用意されているため、コマンドプロンプトから実行するだけで完了できました。サイレントインストールにも対応していましたし、更新インストールやアンインストールにも対応しているため入退社や異動の際にも管理者側で権限変更が自由に行える利点があります。
【過程】海外利用での懸案(輸出、サポート、管理、言語面)もクリア
海外利用の検証にあたって、まずコプリガードの輸出許可証(パラメータシート)を開発メーカーから提供してもらいました。
また、コプリガードを利用する上でのサポート対応は日本国内限定だったため、国内本社の情報システム管理者を対応窓口として、海外子会社からの操作問い合わせも集約する運用としました。
海外子会社と国内本社は社内ネットワークをActive Directoryで管理しているため、配布ツールを利用することで海外PCへのインストールが可能でした。スムーズにインストールでき、作業時間が短縮できました。
海外子会社で使用するソフトウェアは多言語対応であることが必須でしたが、コプリガードはエラーや操作メッセージなどが英文表示されています。コピーや印刷が禁止された時にも、警告ポップアップメッセージが英文で表示され、状況が理解できていたようです。
【成果】企業資産を守りながら効率性を高められた
検証、導入、管理と大きなトラブルなく遂行できたため、海外子会社との共同業務が可能だという実績ができました。企業の資産を守りながら、効率よく製品化を行うことができたことは、当社にとって今後の進路を左右するプロジェクトだったと思います。
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