企業向け情報漏洩対策ソリューション

22/11/02

ブラウザーの印刷禁止を解除する方法と確実に禁止する方法

ブラウザーに表示されたWebページなどをプリンターで印刷しようとしたら、できなかったことはありませんか? この記事ではこうした、ブラウザーに表示された情報を印刷禁止にする方法と、その反対に禁止を解除する方法について考えます。

ペーパーレス化やリモートワークの普及、そしてDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展によって、これまで紙で作成・共有・保存されていた、企業や組織の重要情報が、データとして存在するようになりました。それにともなって、技術情報や顧客・会員情報、あるいは財務情報等の様々な重要情報を、業務システムを通じてWebブラウザーに表示して共有する機会が増えています。

企業や組織の立場からは、ブラウザーの印刷を禁止したい場面がありますが、ユーザーに解除されてしまう方法もあり、また利便性や業務効率とのバランスを取った対策が求められています。

一度PCに表示されたファイルの情報漏えい対策が難しい理由

ブラウザーでその情報を閲覧できている時点で、画像やテキスト情報等は閲覧者のPCにダウンロードされていることもあります。ユーザーの手元にある情報の印刷を、公開元が禁止することは容易ではありません。

ブラウザーの印刷が禁止されている場合に解除する方法

ブラウザーで閲覧しているWebページなどを印刷しようとしてマウスで右クリックをしたのに、メニューが表示されなかったり、あるいは印刷プレビューが真っ白になることがあります。これは以下の方法で、ブラウザーに表示されたページの印刷禁止設定を行っていることが原因です。

右クリックメニューを表示させない方法

Webページにマウスのカーソルを置いて右クリックすると、通常は保存や印刷等のメニュー一覧が表示されます。しかし、下記のJavaScriptをHTMLなどに書き加えると、右クリックしてもメニュー自体が現れなくなり、メニューにあった動作すべてを禁止することができます。

<script>
document.oncontextmenu = function () {return false;}
</script>

印刷禁止は、テキスト選択の禁止やコピー禁止などと合わせて禁止設定されている場合も多く、閲覧者の利便性を損なう場合もある一方、印刷やコピー等によって、重要な情報が漏えいすることを防ぐ効果があります。

しかし、WebブラウザーのJavaScriptを無効にすればこの禁止設定は回避されてしまいます。禁止の効果はあくまで限定的です。

印刷しても白紙になるようにする方法

Webページのデザイン等を設定するスタイルシート(CSS)を使って、印刷に関わる設定を行えば、プリンターで印刷した際にブラウザーに表示していた画面全体を非表示にしたり、画像の印刷を禁止したりすることができます。

ただしこの方法も、スタイルシートを無効にしたり、スタイルシートを書き換えたりすることで禁止を回避することができます

Windowsのグループポリシーで印刷メニューを抹消

使用するPCが、企業等の組織が貸与する端末である場合、Windowsのグループポリシーで印刷を無効化にすることができ、これを回避することはJavaScriptやCSSなどと比較して容易ではありません。

ただし、グループポリシーによる印刷禁止設定では、そのPCからの印刷が全くできなくなったり、重要情報ではなく印刷しても構わない、あるいは印刷する必要があるWebページの印刷すらできなくなります。印刷機能の制限を行っても業務上問題がない場合に限られます

Webブラウザーで共有する情報がPDFの場合

Webブラウザーで共有している情報がPDFファイルの場合、PDFファイルそのものに印刷禁止設定を施すことができます。印刷だけでなくテキストや画像のコピーを禁止することも可能で、ファイルにパスワードを設定して閲覧者を限定することもできます。

PDFというファイル形式を開発した、Adobe社の販売するAdobe Acrobat DCなどのソフトウェアを用いれば、簡単に設定を行えます。ただしAdobe社のソフトウェアは、無償配付されているAdobe Acrobat Readerのようなソフトと違って無料ではなく、この記事を作成した2022年時点でのサブスクリプションライセンス価格は、毎月約2,000円、年間約2万円です。

さらに一定の技術的な知識があれば、これらのPDFの禁止設定は回避することが可能で、この方法も効果は限定的と言わざるを得ません。

PDFファイルのコピー禁止解除方法と、さらに厳格なコピー禁止を企業が設定する方法

PDFファイルをダウンロード禁止にして公開する方法

企業がイントラネットでブラウザーの印刷を禁止したい場合の選択肢

結論として、Webブラウザーに表示された情報の印刷を完全に禁止する方法は存在しません。しかし一方で企業や組織には、各種機密情報や顧客情報など、絶対に流出してはいけない情報も存在します。

ここで有効な解決方法として提案するのは、企業や組織のイントラネット内で、企業が貸与したPCを端末として使用するような、閲覧環境が制御できる状況下での情報漏えい対策方法です。

Webブラウザーを通じて共有した情報の印刷を禁止できるソフトが存在します。それは株式会社ティエスエスリンクが開発/販売する純国産セキュリティソフト「パイレーツバスター AWP」です。

「パイレーツバスター」とは、海賊(パイレーツ)行為を打ち砕く(バスター)という意味で、Webブラウザーに表示されるファイル(HTML、Microsoft Word、Excel、PowerPoint、DocuWorksなど)を印刷禁止にするだけでなく、文字のコピーや、画像・動画等のダウンロード、スクリーンショットを撮ることまで禁止することができます。

たとえ技術的な知識があるユーザーでも、パイレーツバスター AWPを回避することは著しく困難です。

会員限定のインターネットに公開されたサイトも禁止設定可能

パイレーツバスター AWPの情報漏えい機能は、企業のイントラネット内だけにとどまりません。たとえば、就職・転職などの人材サービスや、婚活等の各種マッチングサービスなど、ユーザーがIDとパスワード等を入力してログインした結果表示されるような、動的に生成されるWebページでも、パイレーツバスター AWPを使って印刷や各種画像等のダウンロードを禁止することができます。

Edge IEモードにも対応

パイレーツバスター AWPが対応するブラウザーは、Google Chrome、Microsoft Edge、Internet Explorerの3つです。

Internet Explorerは、2022年6月16日でMicrosoftによるサポートが終了しました。それ以後も、企業等の組織が、Internet Explorerでのみ動作する業務用ソフトを使い続けるためには、Microsoft Edgeの「Internet Explorer モード(IEモード)」を利用する以外ありませんが、パイレーツバスター AWPは、このIEモードに対応している国内でも数少ない情報漏洩対策ソフトです。

パイレーツバスター AWPの機能一覧

  • Webページの印刷禁止
  • Webページのダウンロード(保存)禁止
  • Webページの画面キャプチャ禁止
  • Webページのプリントスクリーンキー(スクリーンショット)禁止

まとめ

  • インターネットで公開したファイルの印刷を禁止する決定的な方法は存在しません。JavaScriptやCSSの設定などによって印刷禁止等を行うことは可能ですが、効果は限定的です。
  • Windowsのグループポリシーの設定によって印刷機能を無効化することができます。しかし、業務への影響が発生する場合があります。
  • 会社の中などファイルの閲覧環境を制御することができるなら、株式会社ティエスエスリンクの純国産セキュリティ製品「パイレーツバスター AWP」を活用して、業務上の利便性を損なわずに、情報漏えい対策を行うことが可能です。
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